新聞や雑誌を見ていると新築マンションがよく売れているという見出しがよく目に付きます。コロナ禍でみんな苦しいはずなのに、なぜ高額な新築マンションが売れるんだろうといぶかる人も居ると思います。オリンピック、パラリンピックで選手村として活躍した晴海のマンション群もリニューアル後によく売れていると聞きます。今回は推測ではあるのですが、どのような人が買っているのか想像していきたいと思います。
まずは、共稼ぎ
以前の記事にも書いたのですが、ペアローンの契約者が増えています。日本では30年ほどの間平均給与は増えていないのですが、収入格差は明らかに広がっています。そして、女性の社会進出に伴って女性の中でも平均以上の給与所得のある人と結婚した、パワーカップルと呼ばれる共稼ぎ家庭などは、お互いの職場に近いところで家を構えて仕事に育児に励んでいると考えられます。男性が家庭の大黒柱で奥さんはアルバイトで扶養家族から抜けないように収入を調整しているという家庭もまだありますが、それは、新築マンションを購入する家庭像はちょっと違うと思います。
以前の記事はこちら
次に、投資家
昨年から〇〇給付金や△△支援金という名目で政府はバラマキ政策を行っています。生活に困っている人にはありがたい話ですが、バラマキの恩恵に預かることができるのは、すべての国民が平等です。生活に困っていない人はそのお金を投資に回しています。その影響で今年に入って日経平均株価は3万円まで上昇しました。また、ビットコインも最高価格を記録するなど、投資家にとっては資産を増やしやすい状況が続いています。元々投資をしていた人というのは、ある程度生活に余裕のある人で、投資で資産が増えるときが大きくなって新築マンションを購入するという動機につながっていると考えられます。
そして、買い替え需要
いま、テレワークがビジネス界のキーワードになっていますが、本社や支店の規模をすでに縮小した企業には本気度を感じることができますが、テレワークを推進しておきながら、まだ本社の規模を縮小していない会社に勤務しているビジネスパーソンにとっては、コロナ禍が終わったら通常勤務に戻るかもしれないと考える人もいます。今後もテレワークが続くと思う人はどんどんと広めのマンションや戸建住宅に買い替えを進めています。ただし、コロナの影響による住宅を住み替えるという人はニュースになるくらいの珍しさでまだまだ多くないと思っています。
まとめ
いつの時代も家を住み替える人は一定の割合でいます。去年や今年は売り主が「人に会うのが嫌で、対面手続きをしたくない」という理由で売りに出る物件数が少なくなっています。その影響もあって住宅価格は上昇しています。土地や建物の価格が今後も上がるので、今が購入のチャンスですよというセールストークがどこからか聞こえてきそうなのですが、慌てて買うのではなく、今一度自分の人生設計と照らし合わせて考えてみてくださいね。「高い家賃を払うならマイホームを買ったほうが良い」という言葉は住宅ローンの返済の条件が35年間も今程度の低金利が続き、世帯の収入が年々増えていくという条件になっていませんでしょうか。マイホームは賃貸と違って色々とお金がかかることも考慮に入れてくださいね。
皆さんも頑張って広告や新聞やニュースの裏を読んでくださいね。
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