前田浩司さんの著書「元営業部長だから知っている不動産投資騙しの手口」を読んでみました。表紙が黒塗りに白抜きの怪しい感じなのですが、中身に怪しさはなく、これから不動産投資をする人には是非一読をお勧めします。実際にご自身でも不動産投資をしているので、売る方と買う方の両方からの視点で書かれていて良かったです。各章ごとにきっちりと内容が分かれていましたので、各章ごとに紹介していきます。
不動産営業マンの裏側
アクの強い不動産投資の営業マンの内幕をバラしてくれています。高額な不動産を扱う営業マンですから、客に合わせて背伸びをしている人が居たり、不動産屋さんの営業で扱う物件だったり、給料の決まり方だったりと元営業部長だからこそ知りえるような裏側です。不動産を売るために婚活パーティーを利用して販売するなんて、素人には思いもよらない手法がとられているエピソードもあって面白かったです。
騙しのセリフ集
最初のうちは不動産投資を始めたくて多くの人が「買いたい病」にかかるのですが、それを利用したセリフも多く、聞いたことのあるセリフもありました。全然商品は違うのですが、この前携帯電話のショップに支払方法の変更手続きに行ったときに、端末料金無料の機種があって興味津々でみていると営業の方から「あと1台ですから、契約されるなら今がチャンスですよ」と言われました。その時に不動産だけでなくて携帯電話でも同じような売り方をしているんだなぁとつくづく思いました。
営業マンが語らないリスク
どこの営業もリスクを正直に話して契約をとれなくなるよりは、うっかり言い忘れていたことにして契約を取ってからポロっとリスクについて説明する方が自分の成績アップにつながります。そんな営業が話したがらない不動産投資のリスクを紹介してくれています。この章はこれから不動産投資を始める人はもちろん、すでに始めてしまった人も再読して再認識しておくべき内容です。「知ってる、知ってる」で終わる一般的なことなのですが、税金や与信枠や転居届などめったに意識に上らないことについては、読書の時などに意識しておくといざという時に忘れないので大事なことだと思っています。
不動産投資の負けパターン
オーバーローンやフルローンや新築物件投資などの一般的に危険と言われている内容から、オリンピックや万博の特需に乗っかった投資や、ボロ物件投資、金利の高い金融機関からの融資などの注意点などが並んでいました。この章と次の章では筆者の堅実な下調べの方法も紹介されていました。
不動産投資の勝ちパターン
この章では優良と言われる物件の探し方のような内容になっているのですが、東京をメインに都市圏に「電車通勤する人」を対象にした、ワンルームから1DKくらいの区分マンションをイメージしているのかなと思いました。実際には地方の「車通勤の人」を対象にした物件もあるのですが、それらについての記述がなかったのが残念です。そこまで手を伸ばしてしまうと物件選びは収拾がつかなくなってしまうので、あえて記述しなかったのかもしれませんが、どうしても都市圏で生活している人の方が数も多く、イメージしやすくなるのでしょう。
まとめ
「騙しの手口」というタイトルから最初はダークなイメージの暴露本かと思っていたのですが、不動産投資の入門書のような内容で、文章も分かりやすく、イメージしやすい文章でした。筆者ご自身も不動産投資をしていたため、お金やノルマに振り回されることなく自分の理想を貫くことができたのだと思います。私もそうですが、副収入があるということは心に余裕ができて選択肢が増えるということなのでしょう。
皆さんも頑張って広告や新聞やニュースの裏を読んでくださいね。
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