我がマンションの大規模修繕工事がようやくスタートしました。まずは外壁周りに足場を立てるところからスタートです。これからしばらくの間、バルコニーの窓を開けても今まで通りの景色が見えないので少し変な感じですが、今までから日中はあまり家に居なかったので、支障はないと思います。
積立金とのバランス
築36年の我がマンションは3度目の大規模修繕工事になりますが、前回と同じ理事長で工事業者もたまたま前回と同じ、なので両者ともに前回の大規模修繕工事のことをよく知っており頼もしいです。前回との金額の値上がりも分かっているので、交渉がスムーズに進みました。というよりも理事長の人柄で値段を下げてもらった感満載です。今回の工事金額は前回の大規模修繕工事と比べると1.5倍以上になっているのですが、設計をスタートした時点では2倍程度に膨らんでいた工事費をいろいろと延期することでこの金額に落ち着いたわけですから、この十年で工事費はだいぶ上昇しているという事を肌で感じることができました。
修繕積立金の平均額は
私のマンションは何とか修繕積立金の範囲内で大規模修繕工事を実施することができたのですが、積立金自体があまり値上げしていないところも多く修繕積立金が不足しているマンションの管理組合も多いそうです。国土交通省が2018年に実施した「マンション総合調査」によると修繕積立金の平均値は月1万1000円とのことです。1,2回目の大規模修繕工事ではこれくらいの金額でも大丈夫なのですが、老朽化が目立ってくる3回目では計画立案時に想定したよりもいろいろと工事がかさんでくるため1,2回目の2倍程度になるケースが頻発しているようです。
3割のマンションでは積立金が不足
一番問題なのは当初見込んでいた長期計画の修繕積立金を確保できていないマンションの管理組合が多いことです。前述の国土交通省のアンケート調査では全体の34%のマンションで「計画に比べて積立金が不足」という結果でした。31%のマンションでは積立金が不明という事なので、積立金が不足しているマンションの管理組合はもっと多そうです。積立金の滞納は築古のマンションほど多く、滞納者が転居していたり、死亡していたり、そもそも住民の高齢化で管理組合自体が機能していなくて催促することが無かったりと様々な状況で積立金が集まらないようです。
今後は修繕積立金の値上げも・・?
大体、毎月の修繕積立金の値段を決定するのはマンションが竣工した当時の金額で、それ以降の工事費の値上げ分は考慮されていません。途中、大規模修繕工事が行われた段階で次回の工事費の予想をして積立金を値上げしたとしても十何年の間に工事費が値上がりすれば不足することになります。高齢者のように貯金を切り崩すとか年金で生活しているという人は猛反対するのですが、修繕積立金はどこかのタイミングで値上げしていくしかありません。その他に借金という手もあるのですが、結局売却する時点で手元に残る金額が小さくなるので誰も借金は望みませんよね。
まとめ
私が引っ越ししてきて初めての大規模修繕工事を間近で見てきて、今まで他人事のように見ていたニュースの高齢化問題を肌で感じることができました。まだまだ現役世代の私は次回の大規模修繕工事や設備の更新工事に向けて修繕積立金を値上げするべきだと思っているのですが、70代、80代の方は値上げに反対のようです。未来について話し合うというのは自分に残された未来の長さが違うと落としどころが難しいものですね。
皆さんも頑張って広告や新聞やニュースの裏を読んでくださいね。
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