スポーツ新聞みたいなタイトルになりましたが、日本経済新聞の2021年9月3日の記事に銀行の投資用不動産ローンが4年ぶりに前年同月比が増加になったとありました。2018年にスルガ銀行の不正融資問題が起こって行政指導が厳しくなったこともあり、投資用の不動産ローンは年々減少していたのですがここに来て増加してきました。
事の発端は
不動産投資というのは、資産家で資金が潤沢にある人は別として、銀行からの融資を利用して物件を購入する人がほとんどです。銀行ローンの金利が高いと毎月の返済額も高くなり、借金して不動産投資をしても手元に残るお金は殆どありません。ところが、アベノミクスの目玉のひとつでもある日銀の金融緩和によって低金利が続き、サラリーマンでもフルローンで不動産投資を始めることができるようになりました。銀行の方も低金利では、儲けるために数多くの融資を出して利息を多く集めることが目的になり、どんどん融資を出すようになっていました。それが、金融庁の指導やスルガ銀行の不適切な融資が問題になって一気に融資が出にくい状況に変化したのです。
住宅価格はコロナ関係なし
住居用ならば、景気に左右されることなく住んでもらえるので堅実な投資にはもってこいです。その代わり事務所や店舗よりテナント料は安いのですがしょうがないですよね。融資がどんどん出て買い手が増えると住宅の価格は高くなっていきます。融資が出ているときはそれが普通の状況なのですが、融資の紐が締まったときでも戸建てもマンションも価格が右肩上がりで上昇しています。コロナで店舗や事務所の賃料は下落しましたが、それでも住宅の価格は関係なく上昇したのは、大手企業の社員はそれほど収入が減ることもなく、将来への不安から投資熱が上がってきているのだと思います。
銀行の思惑は
銀行も大手企業の社員ならば、給料が出続ける間は少々不動産投資がうまくいかなくても返済が滞ることはないということで融資を出していました。また、ある程度の手元資金がある人には融資を出しやすいということもあり元から投資用不動産ローンを柱にしていた銀行などは融資を続けていました。スルガ銀行は不動産融資を以前から行っていた銀行なので、新規の取引先は増やすことなく以前からの富裕層相手に融資を増やしているそうです。
まとめ
昨年の4~6月期というのは1回目の緊急事態宣言が出たこともあり、いろいろな指標が下がったタイミングではあったのですが、なにはともあれ借りる人が増えるというのは経済効果としてはいい傾向だと思っています。不動産業界というのはリピーターが少ないので騙して儲けようとする不動産屋さんも居るのですが、そのような甘い罠には引っかかることなく、疑問に思ったことは自分で調べてきちんと儲けていきましょう。
皆さんも頑張って広告や新聞やニュースの裏を読んでくださいね。
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