壁の面積

構造

外壁にしても、内壁(間仕切り壁)にしても面積を少なくする方が建築費のコストを抑えることができます。平面形状を長方形にすることで、凸形や凹形に比べて表面積を少なくすることができるのは皆さんもご理解いただけると思います。部屋数を多くとりたいので玄関は建物から飛び出した形にするとか、坪庭を作ってほしいとかいろいろな要望があるでしょうが、やはり金銭的な問題との比較になってしまいます。

RRiceさんによる写真ACからの写真 

また、外壁の面積は光熱費にも影響してきます。壁の面積は言い換えると外気と接している面積という事になりますので、外気温の影響を受ける面積という事になります。いくら家の中を温めても外壁の面積の大きい家だとその面積の分の熱が逃げていくことになります。マンションでは端の部屋が住居の方が窓が確保できるというので人気ですが、ことエアコン代についていえば上下左右に家がある中間の部屋に勝るものはないといえます。私の実家も中間の部屋だったのでマンションはすべて夏涼しくて、冬は暖かいものだと思っていましたが、最上階の角部屋に引っ越しして、それはお隣さんに守られていたからだと知りました。

内壁にしても仕上げ材の面積が減りますので同じようにコストを減らすことができます。リビングとダイニングの間仕切りを取っ払って広い空間にするとか、トイレを洗面所の中に配置するとかでその分の壁が減ります。トイレを洗面所と合わすとトイレ専用の手洗いがなくなるのでその分のコストダウンにもなります。ほかにも階段を階段室からリビングの中に取り入れるという配置にもできます。その際に階段をらせん階段にするとスタイリッシュなイメージになるでしょう。

ラッキーエースさんによる写真ACからの写真 

一般的な相場としてトイレを一ヶ所作る費用として30万円程度必要になるといわれています。トイレの便器や排水工事、壁の面積増などもろもろ合わせるとそれ位になってきます。3階建てでも各階にトイレが欲しいという家族もありますが、費用と合わせて必要性を考えてみましょう。普段誰も使わないトイレに引きこもって自分のプライベート空間にしているという旦那さんが居ましたが、そのような使い方をするというのは最初に考えもつかなかったかもしれませんが、上手い使い方だと感心しました。

敷地が決まっていて家のプランニングをする場合、どうしても敷地いっぱいに家を建てたくなります。それでも、よっぽど敷地が狭くていびつな場合以外は先々のことを考えてスッキリとした形からスタートする方がいいと思います。それが、長方形でも台形でも結構です。とにかく、外壁や屋根の面積を少なくする。それでどうしても必要になったときには形を凸形にする事や凹形にする事を考えていきましょう。デザイン的には出たり引っ込んだりしている方が恰好良くなりますが、機能性やコストを取るのかデザインを取るのかのバランスは人それぞれで、どちらがいいという事はないのですから建てる人が決めたらいいのです。建築家はその人の思いを具体的に形にするという事しかできないのですから。

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