ハウスメーカーさんたちは型式認定と言って、ある条件内でなら確認申請の際に構造計算書が必要のないように法的なお墨付きをもらっています。その内容はそれぞれのハウスメーカーさんの実験結果をもとにしているのですが、結構昔のものもあって、今の現役世代のハウスメーカー勤務の方は内容を知らない人もいるのではないでしょうか。
型式認定の条件の中に家の形は四角であることという一文が入っていれば、ハウスメーカーは手間がかかってしまうのでそのほかの形については「(型式認定では)出来ません」という答えが返ってきます。型式認定でなくても家は建つのですから、ちゃんと構造計算をすればいいのにと思ってしまうのですが、設計の手間を省いて安くしているのですからハウスメーカーの立場としては自分のところの商品を買ってもらう方がいいのでしょう。
もしも、家の形が丸や三角ならどうでしょうか?住みにくいとは思いませんか。まず、家の中の壁もそれに合わせて直角部分がなくなりますから、置くことができるものも限られてきます。普通の家具やベッドなんかはまず置けませんよね。ほとんどの家具は家の中も四角いものとして設計されているんです。きっと丸い形の家が多かったら机の形も扇形のものが多い世の中になっていたのでしょう。
また、家の表面積が小さい方が逃げていく熱も少なくて済みますから、熱効率も三角形よりも優れています。究極まで表面積を減らすのなら球形が一番効率的に優れていますが、モンゴルの移動式の家のグルのような形の家はやはり少ないです。
そして、土地の形です。日本は国土の中でも人の住むことのできる土地の面積が少なくて世界でも珍しいくらいに人口が集中しています。そのため、少ない土地を分割してひしめき合っているためその土地に合わせた家を建てています。一番顕著なのは長屋でしょう。現在でも文化住宅という呼び方で残っている地域もあります。金太郎飴のようにどこを切っても同じような建物が一つの屋根で連なって建ててあるのですからこれほど効率のいい建て方はないと思います。
一番初めに家を建てた人が誰かは知りませんが、竪穴式住居の頃から丸っぽい四角形の家があったことからも分かる通り、何かを使って物を作るとなったらまずは四角に作ってしまう特性があるのかもしれません。本も四角ですし、書道や絵画も四角いものに表現します。自然界には直線なんてないのに人が作るものはちゃんと四角くなるんです。皆さんの手元にあるスマートフォンも四角くデザインされているんではないでしょうか。そう考えると家が四角いのは自然な流れと言えるかもしれません。
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