2020年7月に住宅向けの火災保険料が全国平均で6~8%値上がりするという発表があったのですが、役所が発表しているハザードマップで災害の発生確率が高い地域によってはさらに値上げするとの発表が8月3日にありました。値上げは来年(2021年)の1月の契約からになりますが、不動産投資をしている人にとっては嫌なニュースです。
ハザードマップとは別名「被害予測地図」と呼ばれるもので津波や地震の際の液状化や土砂崩れなど、いろんな災害によってそれぞれのハザードマップが存在します。今回は浸水についてのハザードマップの危険度によって保険料が変わるようです。
そもそも火災保険についている水害では床上浸水も周りの地盤面から45cm以上でしか保険料が支払われず、普通の土地に大雨が降って1階の店舗が水浸しになったとしても保険料は支払われません。私の物件も1階が店舗なのですが、床上浸水しても地盤面から45cm未満だったので保険適用外でした。1階が住宅ならば床が周りの地盤より上がっているので周りの地盤面から45cm以上の水があふれた時という規定は分かるのですが、店舗にまで適用されるとは思っておらず他にいい保険がないか探している最中です。
自分で住む建物ではないので、法人用の保険でなら1階店舗の水害でも適用される保険に入れるそうなのですが、掛け金がいくらになるか見積り中にこのニュースが飛び込んできたものですから来年の掛け金アップまでに乗り換えようと考えています。
江戸時代が終わって日本は近代化を進めてきたのですが、明治になって以後150年かかってもまだ、水害というのはなくならないものなのですね。記録的な豪雨と言えばそれまでですが、治水計画も過去の事例をそのまま当てはめるのではなく少しは余裕を見て川の氾濫が起きないようにしているはずなのですが、それでもまだ2年前の広島、岡山や今年に入ってからの熊本や山形など、日本の川は軒並み急流ですからすぐに多くの水を集めてしまうのでしょう。昨年の台風の際に関東平野では利根川の上流に湿地帯を整備して氾濫を防いだ例もありますが、この湿地帯を利用する計画は明治時代から始まっていたそうです。
火災保険は水害だけでなくメインの火災、台風による風災、雪などによる災害もありますし、地震による被害をカバーしてくれる地震保険も付いていることも多いので、水害によるハザードマップだけで料金を割り引いたり割り増ししたりするのもどうかと思うのですが、毎年のようにどこかの川が氾濫していると保険会社は大変なのでしょう。
それと、保険会社が大変な理由にもう一つ心当たりがあります。表向きは川の氾濫が多いから保険金の支払いが増えているという風になっていますが、最近よく広告で「自宅や不動産物件を持っている人は保険金が下ります」という案内が頻繁に来ます。これは過去の台風などで屋根の一部や外壁の一部が損傷したという事で火災保険を請求して、本当ならその支払われた保険金で補修をしなければいけないのですが、補修工事をせずに受け取った保険金の一部をその業者に渡して残りは持ち主のポケットに入るというカラクリです。広告が頻繁に来るという事はそれだけ業者が儲かって広告費を使えているという証拠ですから、今までにそれだけの火災保険が支払われているという事です。
被害にあって補修工事をするために保険料が支払われているわけで、そのために今まで保険をかけてきたのに支払われた保険金を補修工事に使わずにポケットに入れていいのかどうか、法律違反ではないので道徳的な問題になりますが、皆さんはどう思いますか?
皆さんも頑張って広告や新聞やニュースの裏を読んでくださいね。
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