東京近郊のストックが2割減

建築一般

東京近郊のマンションの「完成在庫」が2割ほど減っています。今まで最寄駅から遠いという事で敬遠されていた物件が多いのですが、その分広さが駅近よりも広いという事でテレワーク族の皆さんにはもってこいという事なのでしょう。しかも、完成済みの物件なので即入居できるというのもフットワークの軽い世帯には好都合でした。

完成(竣工)したマンションで販売後も買い手がつかない部屋は「完成在庫」と呼ばれて、マンションを企画開発したデベロッパーからは疎まれていました。建てたとしても売れなければ建設費用を回収することはできないにもかかわらず、完成時点で購入した人との公平性を保つためにも大幅な割引ができずに「完成在庫」を抱えた販売担当者は時間をかけて売れるまで気長に待つしかないのです。

2020年は武漢ウィルスのせいで日本でも一気にテレワークをする会社員が増えました。そのおかげで夏ごろから駅から遠い物件でも広ければ制約する物件が年初と比べてほぼ倍のペースで増えています。賃貸住宅に住む人は勝手に間取りを変えることができないので、テレワーク用のスペースを確保するためには、空いている部屋を使うか簡易間仕切りを立てて視界を遮るような方法でしたので、ストレスが溜まっていたのでしょう。即入居出来て間取りを変更できるのでこの機会にマンションを購入する世帯が増えているようです。

毎年、春というのは「完成在庫」が減少するシーズンで、昨年は約2%の減少でしたが、今年の夏からは21.2%の減少ですから10倍の勢いで完成したマンションが売れています。中古物件も同様に昨年よりも3割り増しくらいの勢いで成約件数が推移しています。

これまでは都心のタワーマンションに人気が集まっていましたが、コロナ禍の今ではより住宅選びの選択肢は広がっています。人気のある物件が都市圏の駅近物件だけでなく、多少最寄駅から遠くても部屋数が多いとかマンションの共有部分にテレワーク用のスペースがあるとか皆さんのこだわる部分が多種多様になってきています。

ニュースになるのはどうしても居住者の多い東京近郊の話題になるのですが、他の都市圏でも傾向は同じだと思います。ただ、都市圏以外ではもともと車社会ですから駅近物件だからといって人気があったわけではなく、幹線道路沿いとか高速道路のインターチェンジに近いところの人気があったので都市圏と違って変化はあまりないのかもしれません。知り合いが不動産投資を始める時に車社会の町で電車に乗ってもガラガラなのに駅の目の前の物件を探している人が居たことを思い出しました。

皆さんも頑張って広告や新聞やニュースの裏を読んでくださいね。

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