家の建築費が高騰中

建築一般

静岡県熱海市で起こった土砂災害でお亡くなりになった方にはお悔やみ申し上げます。今回は宅地造成のための盛土が引き金になって大規模な土石流が起こったのですが、日本では災害が起こるたびに予防策を検討するのですが、被害がゼロになることはありませんね。もし、また大規模な災害が起きると避難所や仮設住宅を建築するための木材が足らず、建築費も高騰している中ですので、大変だろうと思います。

キッカケはアメリカ発

もともと日本では林業の後継者不足で育ったスギやヒノキを建築用の木材や合板にする流通網が整っていませんでした。なので、建築用の木材などはアメリカやカナダといった海外からの輸入品に頼っていたのです。アメリカは見渡す限りの平原がまだまだいっぱいあって家を建てるスペースはありますので、日本ほどに土地の値段が高いという事はありません。新型コロナウィルスの流行で人込みを避けたり、テレワークにシフトしたりといった、日本と同じような現象がおきているので、物件不足と建設ラッシュが起きています。また、低い住宅ローン金利が追い風にもなっています。アメリカは日本と違って今までは金利が高かったのでコロナにより低金利でローンを組む人が増えているようです。

コロナ禍でも高価格帯は売れてます。

人口減少で全国的にみるとこれからの住宅市場自体は縮小していきそうなのですが、在宅勤務が増えることで家にお金をかける人も増えているようです。政府のバラマキによって世界的に株式市場が過熱気味なので、富裕層はこのタイミングで家を買うなら広い家に住み替えようと考えるようです。都心部の土地の面積が限られているような場合には、地下室を設ける事によって部屋数を増やしたり、ワインセラーを作ったりしている人も居るようです。地下室は土の排出や地下水の止水などにコストがかかるため、あまり採用されることはないのですが、旅行や外食が制限される中で富裕層の消費意欲が家の建設費の方に流れているようです。

バブル経済の時との違い

不動産価格が上昇するとよく「バブル」だと言われるのですが、当時は材料費や本当の建設コスト以上に利益を載せても買い手がいて、銀行の金利も高金利だったため、企業や投資家はお金を借りても金利以上に儲ける必要があったのです。なので、実態以上に経済規模が膨らんだようにお金が回っていたの「バブル」と呼ばれたのですが、今は材料不足による材料費や人手不足による人件費が高騰しているため、それに合わせた価格となっている状態ですからバブルとは違うと思っています。世界的にはこの30年間でも緩やかにモノの値段は上昇しているのですが、日本人の平均的な給料は上がるどころか、少し下がっているくらいですから、値段を据え置きにしようとするとどこかにしわ寄せが来ます。そのしわ寄せがコロナ禍のタイミングと合わさって、一気にインフレになってもおかしくは無いのですが、今のところはその気配がありません。

まとめ

新築価格が上がると中古価格も上がるので、高い家やマンションから売れていくという不思議な状況が続いています。格差社会と言ってしまえばそれだけなのですが、一億総中間層という言葉はどこへ行ったのやら、今では勝ち組と負け組のどちらに入るかで生活スタイルも大きく変わっていきそうです。あなたも頑張って勝ち組に入りましょうね。

皆さんも頑張って広告や新聞やニュースの裏を読んでくださいね。

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