今年の試験は難しかった

建築一般

ちょっと時期が過ぎましたが、昨日が一級建築士の製図試験の日なので一級建築士試験の学科試験を振り返りをしたいと思います。毎年7月に学科試験があって、9月に結果発表。10月に製図試験があって、年末に一級建築士になれるかどうかの結果発表があります。合格すれば最高のクリスマスプレゼントになるのですが、不合格なら来年の試験のために学校に通うかどうかを迷う羽目に陥ります。

学科試験とは

試験の内容としては計画、設備(環境)、法規、構造、設備の五教科で125点満点です。その中の法規については分厚い法令集を持って入ってもいいのですが、その法令集の中に答えが書いてあるにも関わらず、足切り点以下の人が続出するというほど難解な日本語で書かれています。他の一級建築士の人に聞いても「もう二度とあの試験に合格するのは無理!」という位高いハードルです。

製図試験とは

学科試験の日にその年の製図の課題を出されます。「中庭のある図書館」や「小規模なリゾートホテル」や「温泉施設のある道の駅」などの課題を出されて、2カ月半ほど、練習でそのような施設の製図を書きまくるのです。試験当日は設計のための周辺条件や規模などが出題されます。練習の時にも面積や部屋数や周辺道路が全く同じという事はありませんので、みんな新しい気持ちで試験問題に取り組む必要がありますし、「計画の要点」のようなもの(設計コンセプト)を文章にしないといけないので、時間が足りない人が多いです。その為に素早く製図する練習をします。(実務ではパソコンによるCAD図面なので手書きの図面は試験の時だけです)そして、今年の課題は集合住宅です。

今年の学科試験は

今年の学科試験では125点満点中87点が合格基準点でした。合格率は15.2%だそうですが、これは例年よりも低い割合です。大体18~20%くらいの合格率なので、来年の受験生には朗報かもしれません。合格率の低い年の翌年は問題が簡単になって合格率が高くなることが多いのです。といっても、基準点をあまり高くしたり、低くしたりもできないので20%くらいに収まることが多いのですが、それでも今年のように合格しにくい年を回避できるだけでも儲けものだと思います。

製図試験に受かれば

製図試験に受かれば晴れて一級建築士となり受験地獄から解放されるのですが、落ちても最近では一度学科合格すれば3回まで製図試験を受けることが出来るので、チャンスは残っています。製図試験は自己採点しても、復元図面を採点してもらったとしても本当に合格しているかどうかの確証など持てずに年末まで悶々とした期間を過ごすことになります。だいぶ前のことなのでどんな気持ちでこの期間を過ごしていたのか覚えていませんが、結果発表の日には本当にうれしかったことを覚えています。

まとめ

昔は、「一級建築士の資格とかかとに付いた飯粒は一緒!取らないと気になるし、取っても食べられるわけではない」と言われました。一級建築士になってからも生きている内はずっと勉強です。今年受検した皆さんの合格を祈願していますよ。

皆さんも頑張って広告や新聞やニュースの裏を読んでくださいね。

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