令和2年10月23日の朝日新聞デジタルの記事に「公的マネーが大株主」という記事が載っていました。内容はというと東証一部上場企業の中で日本銀行と年金基金が大株主になっている割合が四年前に比べ倍増して約8割になっているとのことです。つまり発行している株式を日銀や年金基金が保有している割合が5%を超える会社が1,830社あるという事で日経平均株価を目安にした経済の判断は作り物という事です。
よく実感なき好景気などと新聞や週刊誌の記事になっていますが、それを裏付ける内容だと思います。つまり、本当なら不景気で日経平均株価が下落していくところを日銀などが無用に紙幣を発行して信託銀行や年金基金を使って株価を買い支えていたという事です。分かっていたことですけど、なんだか記事になって現実をまざまざと見せつけられると腹が立ってきます。そら嘘なんですから実感なんてあるわけないですよね。
私の中学生時代は政府が景気を操作するのに公定歩合という金利を操作していました。景気がいい時はみんながお金を使って設備や土地に投資をするので、金利を上げてお金を借りにくくして熱を冷ます。逆に景気が悪い時は企業が設備投資したり土地を買ったりして工場を増築しやすくするために金利を下げお金を借りやすくしてお金を回す。それが健全な操作の仕方だと思っていたのですが、いつの間にか政府はお金の供給量で景気を操作しようと方向転換していたのです。
公定歩合の操作だと金利が上げっているのか下がっているのか普段の生活でも実感があったのです。定期預金を預ける時に通帳に印刷されますし、銀行に行けばその日の金利が大きく表示されているのです。それに比べてお金の供給量の操作だと、政府がどれだけお金を発行しているのか分からず景気がいいのか悪いのか深く調べないと理解できないのです。それで、簡単に分かる指標として日経平均株価が上がれば景気がいい、下がれば景気が悪いという風にメディアは誤魔化していたのですが、今回の記事で当てにならないことが分かりました。
住宅ローンや国債の金利は1990年くらいをピークに下がっていますけど、それが景気の判断の実感ではないでしょうか。新型コロナウィルスの対応で政府が国民に10万円を給付しましたが、本当に困っている人には少ない金額ですよね。それでも、困っていない人にとっては棚から牡丹餅が落ちてきたようなお金ですからそのまま株式投資に使っている人も結構いたようです。そのようなお金のおかげで株価はV字回復しましたが、実際の景気が良くなっていると感じている人は少ないと思います。できればここらへんでメディアも景気の良しあしと日経平均株価との関連性をなしにして欲しいものです。
以前勤めていた会社では、新入社員で入って来る営業マンと飲みに行ったときには景気の判断は株価でするものではなくて金利で判断する方が肌感覚に合うぞという話をしていたのですが、今回の記事を読んでその話を思い出してくれたなら嬉しいんですけどね。
皆さんも頑張って広告や新聞やニュースの裏を読んでくださいね。
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