地震保険の判定基準は公開されていない

地震保険とは地震の時に建物の損傷を保障してもらうために掛け金を払うものですが、契約者には公表されていない「損害判定基準」が存在しているそうです。契約者向けの資料には日本損害保険協会が損保会社に示した被害の目安となる数値の記載がなくて、判定員の個人的な判断によることができるような文言しかありません。しかし、協会が損保会社に発行している指針によると具体的な数値で示されていて数値基準によるため判断にぶれがなくなります。

日経新聞2021年1月11日の記事はこちら

これは熊本地震で被災した大分県別府市のマンションの大家さんが保険会社を相手取った裁判で明らかにされたもので、今後の裁判でも同じように損害査定指針による具体的な数値をもとに損害を判断することで「一部損(傷)」が「半(分)損(傷)」になったり、「半(分)損(傷)」が「全(部)損(傷)」になったりすることが出てくると思います。それで補償額が高くなるので、大家さんには朗報でしょう。ただ難しいのは、これを公開してしまうと悪質な修理業者が被災者をそそのかして、嘘をついて多額の保険金を請求する可能性があるという事ですが、ちゃんとした使い道も悪いように使うとしてもそれを使いこなさないと指針の意味がないのではないかと思います。

日本は災害の多い国だというのは皆さん知っていると思いますが、その分保険にも色んな種類があります。メインは火災保険という名前で、地震保険も火災保険に加入しないと入ることはできません。日本の家屋は木造が多くて火事になるとそのエリアの家が消失することも多いので、隣の家の火事が燃え移って自分の家が火事になった場合でも隣の家に損害賠償を求めることはできずに、自分の家の火災保険で補償してもらわないといけません。外壁が黒くなったくらいでは保険金が下りないので実費になったりするのが難儀な話なのですが、それはお互い様なのでしょうがないかもしれません。

特に関西は木造家屋の密集地が集中していて大阪だけで全国の約6割の密集地があります。1995年の阪神淡路大震災の時に神戸市長田区の住宅が丸2日間燃え続けていた記憶がある方も居ると思います。そのため、2020年までには日本全国から木造密集地を解消するはずだったのですが、権利関係が複雑すぎてあまり進んでいない地域が多いそうです。太平洋戦争の時に空襲を免れた地域では大正時代や昭和初期に建てられた建物も多くて、土地と建物の所有者が異なったり、地主が所有する木造長屋に高齢者が入居していたりすると建て替えるのが難しくなります。

地震にしても、火事にしても、台風にしても災害なんて起こらないに越したことはないのですが、そうは言っていられないので保険というものが存在するのですが、これだけルールや法整備がきちんとされてきている中で今まで判定指針が業界の中だけで表に出さなかったのは驚きでした。せっかく入った保険がいざというときに降りないというのはひどい話だと思います。

皆さんも頑張って広告や新聞やニュースの裏を読んでくださいね。

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